多角的視点から考えた脳トレーニング課題の開発と実践、および普及啓発による認知症予防効果を共に検証しましょう。
認知症予防のための多角的視点から考えた脳トレーニング課題の開発と実践、および普及啓発に関する研究

生活機能療法学専攻・准教授
爲近 岳夫
TAMECHIKA TAKEO
生活機能療法学専攻・准教授
吉田真理子
YOSHIDA MARIKO
言語聴覚学専攻・教授
大塚 裕一
OTSUKA YUICHI
言語聴覚学専攻・准教授
宮本 恵美
MIYAMOTO MEGUMI
理学療法学専攻・教授
久保 高明
KUBO TAKAAKI
理学療法学専攻・准教授
中原 和美
NAKAHARA KAZUMI
看護学科・准教授
戸渡 洋子
TOWATARI YOKO
看護学科・講師
高島 利
TAKASHIMA TORU

キーワード
多職種連携
認知症予防
楽しむ脳トレ課題
研究内容に関するお問い合わせ
tamechika [a] kumamoto-hsu.ac.jp (爲近岳夫)
現在の研究ステージ
構想段階
試行・実証段階
実用化段階
連携可能な範囲
技術相談
共同・受託研究
機器・設備の利用
知的財産権の活用
研究者の受け入れ

研究内容

熊本保健科学大学認知症予防サポートチームでは、多職種連携により認知症予防のための楽しみながら実施可能な課題の提案とその予防効果に関する研究を行っています。主にこれまでの研究では地域の高齢者を対象に各職種で考案したゲーム課題、個別課題を定期的に実施し認知症予防に関する効果を検証し、様々な職種の視点から検討してきました。具体的には、作業療法士の視点からは予防課題が認知機能面に与える影響、言語聴覚士の視点からは言語機能と発声、講音運動面に与える影響、理学療法士の視点からは運動機能面に与える影響、保健師と看護師の視点からは社会生活活動面に与える影響を検討してきました。しかしながらまだ、対象者の人数も限られており加えて活動を開始してからも2年ほどしか経過しておらず、継続後の変化や課題内容、評価方法の検討も今後の課題と考えています。
また、今後は我々が考案した課題をそれぞれの地域で自発的に実施できるような予防活動のリーダーの育成やそのシステムの構築、さらには学生も活動に参加してもらい、地域の高齢者と触れ合うことによる学生生活での心理、行動変化も検証していきたいと考えています。

論文・知的財産権など
〔学会発表〕
  • 多職種連携チームで考案した認知症予防のためのレクリエーションプログラムの介入効果~認知機能と運動機能の視点~ 第19回日本認知症ケア学会 平成30年6月
  • 多職種連携チームで考案した認知症予防のためのレクリエーションプログラムの介入効果~認知機能と社会活動の視点~ 第19回日本認知症ケア学会 平成30年6月
〔著書〕
  • 認知症を楽しく予防しよう 監修:飯山準一 執筆:久保高明ほか(株)医学と看護社 2017年4月発行
〔競争的資金〕
  • 2018, 熊本県理学療法士協会, Cognitive frailty予防のための多職種連携介入プログラムの効果検証
設備・装置
  • 各知能検査
  • 各言語検査
  • 各社会交流検査
  • 各運動機能検査
担当者の注目ポイント!
認知症予防には、複合的課題が有効とされ,脳トレーニングの要素を加えることが重要であると報告されています。このような現況で、専門的知識と経験に基づいて、多職種によるチームで健常高齢者の認知症予防を目的とした集団で実施するゲームと個人で実施する脳トレーニングの複合的な課題を開発しました。これらの複合的な課題は認知症予防に有効である可能性は高いものの、認知機能面の直接的な評価を実施した報告は少ない状況です。そこで、我々は健常高齢者の認知症予防に有効であることを継続的な評価を実施しその有効性を検証したいと考えています。